トリコモナスは、トリコモナス原虫（Trichomonas vaginalis）が女性の膣や男性の尿道に感染する病気です。
女性の膣炎では、外陰部の痒みや腟の刺激感、臭いの強いおりものなどがでますが、約半数以上が症状をおこさないといわれています。尿道や膀胱に感染がおよぶと頻尿や排尿時の痛みなどがでます。男性でも排尿時の痛みや尿道からの分泌物など、尿道炎症状を起こすことがあります。

トリコモナスの感染経路と予防法

性行為で感染しますが、性交経験のない方も下着やタオル、便器、浴槽などから感染することがあります。
コンドームを使用し、肛門との直接の接触を避けることは、予防に一定の効果があると考えられます。公衆浴場などではイスや浴槽と性器との接触に気を付け、感染が分かったら方とのタオルの共用はさけましょう。

トリコモナスの検査

膣分泌物の中にいるトリコモナス原虫を顕微鏡で調べて確認するか、トリコモナス原虫の遺伝物質を検出する検査があります。病院では主に前者が行われます。
治療後2週間ほどして、トリコモナス原虫がいなくなったことを確認するために再検査が行われます。

トリコモナスの治療

トリコモナス原虫に有効な抗菌薬の内服あるいは膣錠が使われます。
同時期にパートナーの治療も行うことが重要です。男性は症状が出にくく検査でもトリコモナスを検出するのが難しいのですが、女性が感染していることが明らかな場合は、男性も必ず治療します。