相談先をみつける

医療機関

海外では、性に関する健康の問題を総合的にみてくれるセクシャルヘルスクリニックがありますが、日本では医療法により定められている標榜科に「セクシャルヘルス」科はありません。内科、感染症科、婦人科、泌尿器科、皮膚科など、複数の科を標榜する医師がそれぞれ性感染症・妊娠などセクシャルヘルスに関わる領域を分担して診療しているのが現状です。

女性ならば産婦人科、男性なら泌尿器科に相談することが多いと思います。相談先が分からない場合は、まず症状が出ている臓器の専門家(皮膚なら皮膚科、全身症状なら内科、乳房なら乳腺外科)に相談し、そこから必要性に応じて他の科を紹介してもらうのが良いでしょう。

実際に医療機関を探すときには、インターネット検索で受診先を探すことが一般的になっています。様々な医療機関検索サイトやアプリがありますが、受診者のコメントを掲載しているサイトでは、特定の医療機関に対して事実と異なる偏ったコメントが掲載されている場合もありますので、冷静に判断しましょう。また、検索サイトに掲載されている情報が古い場合もありますので、受診前に該当の医療機関に直接最新情報を確認しましょう。

都道府県が有する医療機関の情報を、医療法に基づいて住民に対して提供する医療機能情報提供制度(医療情報ネット)があります。全国の都道府県ごとに、医療機関を検索できるようになっています。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html

また、HIV拠点病院については以下で検索が可能です。
 https://hiv-hospital.jp/

*性感染症の既往があるか性感染症が疑われる場合は、HIV検査は保険適応となりますが、無症状の場合のスクリーニング目的での性感染症検査は保険外となります。事前に料金を確認した上で受けるようにしましょう。
*避妊や妊娠に関する情報は、「リプロダクティブヘルス」を参照してください。

保健所等でのHIV・STD検査

全国のほとんどの保健所等で無料・匿名でHIV検査が受けられ、梅毒検査や性感染症全般に関する電話相談窓口をおいているところもあります。陰性であればその日のうちに結果が分かる「即日検査」を実施している検査施設も増えています。
検査を受けに行く前に該当の検査施設に直接最新情報を確認しましょう。
以下のサイトで、HIV検査が受けられる施設を紹介しています。
HIVマップ http://hiv-map.net/anshin/
HIV検査相談マップ https://www.hivkensa.com/

郵送検査

最近では、郵送で検査キットを受け取って自宅で検査を受けるセルフ型の性感染症検査が入手できるようになってきました。利用者にとって自宅で検査ができるという利点がありますが、検査結果を正しく解釈し診断を受けるためには必ず医師の診察を受けることが重要ですので、感染が疑われた場合は必ず医療機関を受診しましょう。

性犯罪・性暴力の被害に遭われた方

自分が望まない性的な行為を強要されることは、相手や場所を問わず性的な暴力です。
誰かに相談することがとてもつらいかもしれませんし、かなりの勇気が必要かもしれません。きちんとトレーニングを受け、経験のある支援者・団体ならば、被害者の意思を尊重しながら相談にのってくれます。

全国に、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターがあります。
 ・男女共同参画局 http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html
他にも、電話相談窓口を設けている団体があります。

警察へ相談する場合、通報先は、被害にあった場所の最寄りの警察署になります。
緊急避妊ピルや性感染症の検査・証拠採取などのため、医療機関を受診する必要がある場合があります。

*性犯罪・性暴力に関するより詳しい情報は「性に関するハラスメントや暴力」を参照してください。